Blog

トコジラミが出たとき、まず「くん煙剤(バルサン等)」を炊く前に知ってほしいこと(沖縄県)

トコジラミが出たとき、まず「くん煙剤(バルサン等)」を炊く前に知ってほしいこと

「トコジラミが出たので、市販のくん煙剤(煙を炊いて害虫駆除する市販殺虫剤)を何度か使った。でも止まらず、結局業者に依頼することになった」

私たちが現場でよく耳にするお話です。
そして経験上、くん煙剤を繰り返し使用したお部屋ほど、その後の防除が難航するケースが一定数あります。

この記事では、なぜそうなりやすいのか、そしてお客様が最初に取るべき行動を、根拠とともにまとめます。


くん煙剤が「トコジラミに効きにくい」理由

1) ミストが“隠れ場所”まで届きにくい

トコジラミは、ベッド周り・巾木の隙間・家具の継ぎ目・壁の割れ目など、**狭い隙間(ハーバレージ)**に潜みます。
EPA(米環境保護庁)やNPIC(国立農薬情報センター)は、フォガー(くん煙剤)は薬剤が接触しないと効かず、隙間に届かなければ殺せないことを明確にしています。(文献英語資料) 環境保護庁+2ナショナル農薬情報センター+2

2) 虫が“散る”ことで、かえって厄介になることがある

大学のエクステンション資料では、くん煙剤がトコジラミを別の部屋やより深い隙間へ追いやり、被害を広げる可能性があると注意されています。(文献英語資料) uaf.edu+1
結果として、最初は一部屋だったものが「壁の中」「隣室側」「家具の奥」などへ分散し、当てたい場所が増えて難易度が上がることがあります。

3) 卵には効きにくい(=一度で終わりにくい)

資料でも、フォガーは卵を十分に殺せない点が指摘されています。(文献英語資料) uaf.edu
卵→孵化→吸血→産卵…というサイクルがあるため、表面の虫が減って見えても、時間差で再発しがちです。


「抵抗性(効きにくい個体)」の問題も無視できません

トコジラミは近年、特にピレスロイド系殺虫剤への抵抗性が世界的に問題化しています。CDC(米疾病対策センター)も、ピレスロイド抵抗性個体群の報告に触れています。 (文献英語資料)疾病対策センター+1

つまり、くん煙剤を炊いても

  • そもそも隙間に届かない
  • 届いても抵抗性で死ににくい個体がいる

という“二重の理由”で、止まりにくいことがあります。


くん煙剤を繰り返すと起こり得る「現場あるある」

私たちの経験上、くん煙剤を何度も炊いたお部屋で起きがちなのは、次のような状態です。

  • 表面の個体は減ったように見えるが、隙間や壁内に生き残りが残る
  • さらに散って、発生箇所が増える/見つけにくくなる
  • 結果として、プロが入っても「当てるべき場所」「点検すべき範囲」が増え、収束まで時間が伸びる

これは「くん煙剤を使った人が悪い」という話ではなく、トコジラミの生態と製品の特性上、そうなりやすいということです。


安全面でも、くん煙剤の多用はおすすめできません

くん煙剤は、使い方を誤ると健康被害や事故につながることがあります。
EPAは、適切な退避や換気、そして可燃性などの注意喚起を出しています。 (外国文献)環境保護庁
またCDCは、トコジラミ対策目的での殺虫剤の過剰使用・不適切使用による健康被害事例を報告しています。 (外国文献)疾病対策センター+1


トコジラミを疑ったら、お客様が最初にやるべきこと

くん煙剤に手を伸ばす前に、まずは次の行動が結果的に早道です。

  • 寝具・衣類の移動を最小限にする(拡散防止)
  • 可能なら衣類は乾燥機の高温処理(熱は抵抗性の影響を受けにくい)
  • ベッド周りを中心に、発生状況をメモ(いつ・どこで・何匹・刺された場所)
  • 早めに専門業者へ相談(点検→隔離→物理・熱→必要な薬剤の順で組み立て)

※集合住宅・寮の場合は、同一フロアや隣室との連携が重要になることもあります。


まとめ:トコジラミは「自己流のくん煙」より「最初の設計」が大事

トコジラミは、隠れ場所が多く、抵抗性も絡みやすい害虫です。
市販のくん煙剤は、届かない・散る・卵に弱いなどの理由で、単独では解決しにくいことが公的資料でも示されています。

「炊いても止まらない」「むしろ範囲が広がった気がする」
そう感じたら、なるべく早い段階で専門業者に相談することをおすすめします。

現地調査・お見積り無料です!
現地調査・お見積り無料です! ご相談はこちら